電子カタログとはカタログやパンフレットなどを、使用感はそのままにWeb上で表示できるコンテンツを指します。
Web上でも実際の紙媒体を読んでいるような見せ方ができるのが特徴で、オフラインと同じようにページをめくるような感覚で利用することができます。スマートフォンやPCなど、様々なデバイスからコンテンツを閲覧することができるのも魅力です。
最近では、直接カタログやパンフレットを配布できなくなった、新商品追加や更新の頻度が多くPDFカタログでは不便などの理由から、注目が集まっており、電子カタログを導入する企業は年々増加しています。
電子カタログを導入するとなると、どのように活用していいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで本章では、実際に電子カタログがどのように利用されているのか、電子カタログの特長がよく表れている事例を3つご紹介します。
医薬部外品・化粧品・健康食品の製造販売を行うある企業は、製品カタログや各製品の資料を電子化するために電子カタログを導入しました。
それまで、同企業は各製品の資料をPDFでWeb上にアップしていましたが、情報が変わる度に改訂版をアップロードし直さなければならず、ユーザーもその度に新しい資料をダウンロードしなければならないという課題がありました。また、一度ダウンロードしてしまえばオフラインでも資料を見ることができるため、変更が反映されていない資料をユーザーが参照してしまう場合があり、大きな問題となっていました。
そこで、情報を差し替えるだけで、閲覧者側の電子ブックデータを全て最新のデータに変換することができる電子カタログを導入したことで、常に最新の情報をユーザーへ届けることが可能に。また電子カタログには、簡単な操作で作成・公開・管理ができるほか、ページを差し替えても公開URLが変わらないというメリットもあり、生産性が大きく向上するという効果があります。ユーザーからの反響も良いそうです。
国内販売トップシェアを誇る老舗ベッドメーカーは、電子カタログを「製品データベースの代替」として導入しました。
同企業では、他社製品を多く取り扱っていることから、製品データベースを作成して公開できないという課題があったため、HTMLでデータベースとなる製品ページを1から作成するのではなく、電子カタログを利用することになりました。電子カタログはリンクを記載することができるため、開発者のインタビューや製品の使用方法の動画リンクを貼って、ユーザーにとってよりわかりやすいコンテンツが制作できるようになりました。
これまでの紙のカタログと電子カタログを併用しているという同社は、それぞれのメリットを活かすことで、ユーザーのニーズに柔軟に対応していけると考えており、今後も継続的に電子カタログを利用していくとのことです。
ワーク関連商品の開発・販売を行うある企業は、電子カタログを「閲覧ログ機能を活かしたデジタルマーケティングツール」として導入しました。
同企業は、当初Web上でデジタルカタログとして商品カタログを公開していましたが、カタログの更新頻度が月に1度と多く、その都度外注しなければならないため、コストと時間がかかってしまうという課題がありました。そこで、コンテンツ作成を内製化できることに加え、閲覧ログを確認できる電子カタログの導入に踏み切りました。
公開した電子カタログの閲覧ログ機能を通して、ユーザーがどの商品に興味を持っているのかを分析できるため、電子カタログをデジタルマーケティングツールとして活用すれば、カタログの作成・商品開発における恒久的な改善が可能になります。また、同社は電子カタログ作成を内製化することによって、外注費の削減も実現しています。
本記事では、紙のカタログやパンフレットを電子化した事例3選についてご紹介しました。
導入することで、「コンテンツを簡単に作成・公開できる」「管理をしやすい」「閲覧ログ機能でマーケティングを強化できる」など、様々な利益を享受できる電子カタログ。紙媒体と電子カタログを併用しているという事例もあり、紙からデジタルへ完全に移行することには迷いがある方にも参考になったのではないでしょうか。
電子カタログをうまく活用すれば、企業側だけでなく、ユーザーにとっても多くのメリットをもたらすことができます。現在は無料で利用できるツールも多数登場しているので、導入を検討中の方はまずフリープランから始めてみることをおすすめします。