紙カタログを電子ブックへ。閲覧ユーザーの動きが視覚化でき、営業の負担も軽減されました。|株式会社キングジム様
クラウドサーカス株式会社が提供する電子ブック作成ツール「ActiBook」とMAツール「BowNow」、チャットボットツール「IZANAI」を導入されているお客様の事例をご紹介します。
今回は株式会社キングジム様に取材をさせていただきました。
目次
株式会社キングジム様
事業内容
株式会社キングジム様は、ステーショナリー、電子文具、インテリアライフスタイル雑貨の企画・製造・販売を行う企業です。
同社の主力商品はステーショナリー分野の「ファイル」で、「キングファイル」は約68%の市場シェアを誇ります。主に法人向けの厚型ファイルを扱っていますが、近年では個人向けの商品も多数展開しています。
電子文具では、約71%の市場シェアを誇るラベルプリンターの「テプラ」を筆頭に、デジタルメモ「ポメラ」など、コアなファンの多いユニークな電子文具を開発しています。また、デジタルとアナログを融合した“デジアナ文具”を業界でいち早く開発し、オリジナリティ溢れる商品を世に送り出していることも特徴です。
インテリアライフスタイル雑貨では、住まいで使える収納用品などのインテリア関連グッズやアルコール消毒液のディスペンサーなどの衛生関連用品を発売しています。仕事や生活をより快適にするために、"世の中にないもの "をキーワードに商品開発をしている企業です。
導入前の課題
浦:どのような課題がありツールの導入に至ったのか、まずはActiBookについてお伺いしたいと思います。
キングジム様:当社では、毎年40種類ほどの新商品を発表しています。まだまだ紙媒体での商品案内が主流である業界のため、全ての商品に対して紙のカタログを作成しています。1つの製品あたり数万枚カタログを印刷するため、印刷の手配や保管場所、各地への輸送、得意先へのお届けにマンパワーや物流コストがかかるという課題がありました。
また、仕様変更や価格改定などがあった場合、紙媒体ではリアルタイムな改定に対応できません。加えて、旧価格の記載されたカタログの廃棄が大量に発生し、刷り直しを行う商品の選定といった問題にも悩まされていました。
このような問題を解決するツールを検討し始めたところでActiBookに出会いました。
浦:毎年40もの新商品を発表していると、そのたびに印刷していくのは大変ですね。
キングジム様:印刷・増刷の手配もそうですが、営業現場では各得意先に発送したり、持参したりという手間がかなりかかっていますね。そのような手間を、電子ブックやMAツールを使って省略したいという考えもありました。
浦:実際に電子ブックを導入して、カタログ発行部数は減らせましたか?
キングジム様:ActiBookの導入の他にも、印刷プランや印刷物の運用方法の変更を進め、発行部数は徐々に減り始めています。また、現場のセールスも非常にメリットを感じています。これまでは、紙かカタログデータを提供するという運用でしたが、毎月多数の商品が出てきますし、ストレージが使えず、メールにカタログデータを直接添付してほしいという得意先もいらっしゃって、メールで非常に重いデータをやり取りする状況がありました。
しかしActiBookを導入して以降、URLをメールに貼り付けて「ここから見てください」という形で送れるようになりました。弊社セールスはもちろん、得意先からもカタログ情報の伝達がとても楽になったというお声をいただいています。
浦:BowNowはどのようなきっかけで導入をお考えになりましたか。
キングジム様:ActiBookの導入を検討していたところ、安価にBowNowが使えるというご案内をいただき、その中にメールマガジンの機能があることを知りました。これまで他社のメールマガジンツールを利用したので、メールマガジンとMAツール両方の機能を安価に使えるのであれば、BowNowに切り替えた方が良いと判断しました。
選定理由
浦:ActiBook、IZANAI、BowNowを導入する際に、決め手となった部分をお聞かせください。
キングジム様:従来契約していたメールマガジンツールの半額で、ActiBook、BowNow、IZANAIの3つのサービスが利用できる点に魅力を感じました。
また、マニュアルがサービスごとに整備されているので、導入後の運用に安心感が持てました。
浦:それぞれのツールには無料プランがあります。導入前に利用されましたか?
キングジム様:利用しました。登録や実際の作業も簡単で、これならできそうだなと感じました。
浦:3つのサービスを導入する際に期待していたことや、不安だったことがあればお聞かせください。
キングジム様: 期待していたことは、導入により現場のセールスの負担が軽減できたら良いなということです。さらに、カタログの増刷手配などの手間が軽減され、その結果、経費削減につながることを期待していました。
不安に感じたのは、負担軽減のために導入したサービスで、手間が増えることです。また操作が難しくないか、御社から直接レクチャーを受ける担当者以外の社員も、同様の作業を習得できるかどうか、という不安がありました。
浦:期待されていた部分について、実際導入してみていかがでしたか。負担軽減や費用削減などにつながりましたか。
キングジム様:ActiBookはPDFがダウンロードできるので、明らかに増刷の頻度は減りました。また、紙のカタログを直接渡さなくても、得意先に広く情報が伝わるようになりました。
費用面では、ActiBookの導入後カタログの印刷部数を減らし始めており、少しずつ効果が出ている状況です。BowNowについては導入後に獲得できた成果によって費用対効果を測っていきたいと思います。
浦:不安だったことについては、いかがですか。
キングジム様:ActiBookに関しては、当社のコンテンツ数が膨大で、はじめに100以上のコンテンツを登録する必要があったので、ここは正直大変でした。しかし以降は、マニュアルを作成し、「誰でもコンテンツを作れる」という状態にしたので、ひとりに業務が集中することもなく、負担軽減につながりました。これは非常に良かったと思います。
活用と効果
浦:それぞれのツールは、今どのようにご利用されていますか。
キングジム様:まずActiBookは、得意先やユーザーに、新製品をはじめとした当社カタログの閲覧・ダウンロードをしていただくプラットフォームとして運用しています。店頭のPOPをActiBook上からダウンロードしていただき、販売店で使ってもらうという運用もはじめている所です。
IZANAIについては、ActiBookのコンテンツがたくさんあるので、その検索補助という形で運用をしています。またメルマガの登録を促すツールとしても利用しています。
BowNowはメルマガの配信をメインに利用しています。展示会で新しく名刺交換をした方へのアプローチや、ActiBookのアクセスログを集計・閲覧する際に活用している状況です。
浦:ActiBookは、店頭POPのダウンロードにも利用されているんですね。
キングジム様:POPは、カタログよりもさらに行き渡りづらいツールです。それを、誰でもダウンロードできる状態にできたことはメリットになっていると思います。
浦:展示会は個人、法人どちらが多いですか。
キングジム様:法人向けのものが多いです。しかし今後はユーザー向けの展示会にも出展予定があるので、流通向け、ユーザー向けそれぞれに特化したアプローチを検討していきたいです。
浦:導入後に、操作に慣れてもらうための勉強会といったオンボーディングを行っています。受けてみていかがでしたか。
キングジム様:導入して終わりではなく、その後のサポートが手厚かったと感じています。全体の進行状況を把握する方のほかに、それぞれサービスごとの担当者がいらっしゃるので、「誰に何を相談すれば良いのか」が非常に明確で相談しやすかったです。
また「次回の打ち合わせまでにこれをやってください」といった宿題が毎回あったので、「この期限までにこれをしよう」という目標になりました。なんとか途中脱落や遅延が発生せず、予定通りのスケジュールでページが公開できたのは大きかったです。
日々の業務をこなしながらではどうしても優先度が低くなりがちなので、こういったやり取りがあったのはありがたかったです。
浦:操作性など、導入の際に苦労した部分はありましたか。
キングジム様:全体的に「慣れれば問題なく操作できそうだな」というレベルだったと思います。また、実際に疑問が発生した場合にも、マニュアルやチャットボット、担当者の方のサポートを受けて解決することができました。
浦:ありがとうございます。では次に、導入したあとの成果や効果をお伺いしたいと思います。
キングジム様:ActiBookについては、実際使ってみて便利だと感じています。社員にきちんと認知され、活用されるツールになっているのは非常にうれしく思います。
毎月、社員とその他のユーザーに分けて、カタログの閲覧数を集計していますが、URLから直接閲覧するユーザーがかなり増えてきました。営業がこのActiBookを知ってURLの案内をしてくれていることがわかり、やりがいを感じているところです。
また、BowNowの担当者は、大きく2点を挙げていました。
まずリードの管理がしやすくなった点。グループ、タグを活用したリードの分類や、アクティブリードの可視化により、リード情報を有効に活用できるようになりました。
2点目に、配信ログの管理もしやすくなりました。過去の配信ログを一括で管理でき、メールの開封率・リンククリック数などが一目でわかるようになったので、より使いやすくなったとのことです。
浦:ツールを導入しても使ってもらえないという悩みを抱える方が多いのですが、御社の場合、なにか広める活動はされましたか。
キングジム様:導入時は「カタログサイトがオープンしました」という連絡を出しました。また広報室に協力をもらい、弊社のホームページにもURLを掲載してもらっています。
また毎月、新製品発表の前にその月の新製品に関する資料をまとめて連絡書を出すのですが、そちらに各製品カタログページのURLを明記しています。このURLを使ってください、と具体的に案内を出しているので、自然に利用してもらえるようになったのだと思います。
浦:業務のひとつとして、浸透できる仕組みが組み込まれているのですね。
キングジム様:そうですね。ただ、いくら案内しても浸透しないサービスなどもあるため、実際に営業が使ってみて、便利だと思ったからこその結果だと思います。
浦:このほかに、成果だと感じたものはありますか。
キングジム様:11月に商品別カタログサイトをオープンして以降、毎月平均1,000件のアクセスがあります。そのうち、IPアドレスから特定できるリードが月70社ほどあるので、どのようなユーザーが何を見ているのかが明確になりました。
ユーザーがどこから来て、何を見ているのかが数字でわかるので、これを営業へ還元し、営業活動に利用できるようになったのは成果だと実感しています。今後は分析ツールを追加し、さらに精度の高い情報を提供していきたいと考えています。
今後の展望
キングジム様:ActiBookについては業務のルーティンに組み込まれており、軌道に乗っている状況のため、このまま継続して使っていきたいです。
BowNowは蓄積したリード情報からダイレクトに営業へつなげられる仕組みを作ることが直近の目標です。また、展示会などで得たリード情報からの新規取引先発掘と、売上創出を目指したいと思っています。
浦:今後も弊社のプロダクトを活用いただき、マーケティングの支援をさせていただければ幸いです。
今回はインタビューのご協力ありがとうございました!